好きな古都はいずこへ

五月祭では様々な景色が見られた。声を枯らして品を売り歩く者、ただただ開放的な雰囲気に酔っている者、アカデミズムを放棄し退屈そうにしている者・・・。
僕の知人も関西から、福岡から、四国から、やってきた。東京の雰囲気は、在ってないような物である。
店番や呼び込みをしていると、少なくない人が訪れ、そして去った。
彼ら彼女らとはもう少し言葉を交わしたかったのだが、僕には適当な言葉も見つからず、祭りの流れがそれをさやさやとた易く難しくする。
私は店番が終わるとすぐに講演会へ向かって、タメになるお話をきいていた。
祭りでも、どう過ごすかはきわめて自由なのである。
二日目の夕方は千葉からいらっしゃったというお爺さんと初対面だが何故か知り合い、一緒に農学部の水圏専修で水族館を楽しむ。
お爺さんは、「青春は、若い奴らには勿体無い」とでも言いたげであった。
若い時のパラダイムに縛られてはいけない。
だが、若い時のパラダイムこそ一生の大きな部分を決める(のか?)。
人間世界はおそろしゅうおますなぁ・・・